[amazonjs asin=”4000244205″ locale=”JP” title=”敗北を抱きしめて 上 増補版―第二次大戦後の日本人”]
長女が大学の授業用に図書館で借りてきたのが置いてあったのでこっそり読んでみました。下巻がないので、とりあえず上巻の感想です^^;
太平洋戦争の終戦直後の占領期の日本の様子について書かれた歴史書です。
書いたのはアメリカの歴史学者、ジョン・ダワーで、本書はピュリツァー賞を受賞しているそうです。
読んでみると、ガイジンが書いたとは思えないほど、庶民の感覚に近い描写に驚きます。
小さい頃から耳にタコができるほど聞かされた、母や伯母たちの戦時中の話を思い出した。ジープに乗った米兵を追いかけてチョコレートをねだった話とか、初めて見た総天然色の「風と共に去りぬ」の映画で感動してアメリカに憧れた話とか。
さらに意外なことに、自分自身の小さい頃見た風景がよみがえったりしました。
私は昭和35年生まれなのですが、幼稚園の頃までは、街で普通に戦争の傷病者が乞食をしているのを見ましたし、戦後に建ったバラック小屋も、場所によっては残っていました。ちょっと田舎へ行くと防空壕の跡とか。おじいちゃんの家には旧字体の文学全集があったり。家の外の道はアスファルトの舗装がしてなくて、雨が降るたびに水たまりができてたとか。
戦後の教育改革で、生活綴り方教育が復権したくだりでは、私自身、小学校1〜2年で担任してもらった先生が、作文教育部会に所属していた先生で、1年間に3センチくらいの厚みになるくらいの大量の作文を書いた記憶が蘇ったり。
終戦直後のことなんて、はるか昔の、歴史上の出来事って思って読んでいたのに、意外にも、それは私自身の生まれた時代と境目なく繋がった時代だったってことに気がついて、妙〜な感覚にとらわれました。。
タイムスリップ…?みたいな。
小さい頃のことを思い出していくと、大阪万博があった1970年を境に、いろんなことが変わった気がします。家に電話がついて、テレビがカラーになって、あとは、なし崩し的にすべてが効率第一、スピード重視、成果主義になって、気がつけばポストWeb2.0的な、地域と時間の制約からも自由にならんと欲するボーダーレス世界がすぐそこに…??
長女が上巻しか借りてきてないので、下巻も借りてきてって頼みました^^;
下巻には天皇制の話とか出てくるみたいで、あんまり、ややこしい話はパスだなぁ〜みたいな…^^;
なにせノンポリで軟弱な高度経済成長Kidsなんで、どーもすみません(>_<)
コメント
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