Wikipediaによれば…
華僑(かきょう)は、中華人民共和国の中国共産党政府の定義によると、「中国大陸・台湾・香港・マカオ以外の国家・地域に移住しながらも、中国の国籍を持つ漢民族」を指す呼称である。
つまり、本国を離れて世界中で暮らす中国人のことで、商売上手というイメージがあるので、前から実際の華僑の暮らしってどんなものなのか知りたいと思っていたところに、「宋メール」でこの本の発売の宣伝が流れてきたのでリンクから一発。「1クリック」でお買い上げ。その間に要した時間は多分15秒くらい(^^;
こういうお客さんばかりだと、うちのECサイトも繁盛するんだけど(笑)
さて本の内容ですが、華僑の本じゃなくて、日本のビジネスマン向けに、華僑的なリスクマネージメントと生き方の戦略を解説して、最終的には、「日本人よ、もっと前向きに、リスクをとって、自分がやりたいようにやってごらんよ!そしたら人生はもっと楽しく、生きがいのあるものになるよ!」…ということを説いた本です。
Amazonにまだ書評が出ていないようで、情報が少ないので、目次だけここに書いておきます。
プロローグ はじめから屈強な「華僑」なんていない
・私の人生は挫折の連続
・社長なのに出社拒否をした若き日の私
・苦境脱出のきっかけになった華僑の言葉
・私の人生を支えた華僑のノウハウ
・孤立無援で「生き残る」ための力第1章「和僑」的生き方のすすめ
・華僑ならぬ「和僑」が増えてきた
・リスクを冒しても、和僑になる価値はある
・どうせなら自分で種をまこうよ
・何もしないより、チャレンジをして失敗した方がいい
・失敗によって得られる大きな財産とは
・悪夢の先にこそ、素晴らしい世界が待っている
・リスクをとって行動するとは、楽しい行為
・リスクをとって行動すること自体が、成功だ第2章「失敗」と思い込んでいる日本人
・日本人は自信を失っている!?
・そのリスクは本当にリスクなのか
・失敗でも何でもないことを、失敗だと思い込んでいないか
・本当の失敗なんて、よほどのことがない限り起こり得ない
・大きな組織に依存してはいないか
・「世の中の空気」「権威」を信じ込む人々
・お金を騙し取られても、悪いのは私
・国と自分は別物第3章「成功」とは自分のためのものである
・「他人評価」の呪縛が人を不幸にする
・自分にとっての「成功」を定義し直そう
・華僑にとっての「成功」とは何か
・本当の成功に出会うための近道
・金持ちに憧れている人は、金持ちになれない
・華僑は「三把刀」から始める
・あれこれもがいていると、偶然、目標が見つかる第4章「理財」をするから、華僑は生き残れる
・リスクマネジメントの有無で、人生の明暗は分かれる
・華僑がおこなう二重三重のリスク対策
・「理財」をしない華僑はいない
・失敗しないと、「思い込み」や「決めつけ」に気づかない
・理財の経験は人生のリスクマネジメントに役立つ
・投資や資産運用は後ろめたい行為か
・あなたのモラルを一度点検してみよう
・借金の鉄則は「1:0.6」第5章 最悪の事態に備えて「小瓶」をつくれ
・ボロボロに傷ついた私を救った「小瓶」
・家族と健康さえあれば、何度でもやりなおせる
・華僑が考えるエリート教育
・私が中国での子育てを決意した理由
・生きる本能が動き出す環境
・親からの「家書」が子どもを助ける第6章「個人」の成功と「会社」の成功は別物
・なぜ私は「孤立」してしまったのか
・良好な人間関係を築くための条件
・意識の持ち方一つで人間関係は変わる
・仕事に「仲間」という概念を持ち込むなかれ
・「俺がいないと会社が回らなくなる」の真実
・百戦錬磨の人を信じ込んではいけない
・得意分野にこだわる人と組んでは、共に沈む
・なぜ「この人に賭けよう」とするのか
・華僑はチャイナタウンを頼りにしているか
・「文化は慣れ」と割り切ろう
第7章「最大のリスク」は自分の心の中に潜んでいる
・人生におけるリスクは、自分のヤキモチにも潜んでいる
・「ヤキモチを妬いている」と素直に認めよう
・本当の成功を考えるスタート地点
・他人のヤキモチは「正義」や「モラル」の顔をしてやってくる
・いちいちヤキモチかどうか考えないほうがいい
・悪口を肥やしにしよう
私が自分の体験に照らして読んだ範囲では、華僑の心得の「理財」(財産を分散投資して守り、増やす思想)だけが、自分の暮らしに、ごっそり抜け落ちた部分だなと感じましたが、それ以外は、まさに私がやってきたことがそのまんま、書いてあるような感じで、目新しさがなくて拍子抜けするくらいでした。
見知らぬ人のなかにぽんと放り込まれ、誰からの助けもあてにできず、自分ひとりで何でも乗り切らないといけない転校生という状況を、小さいときに何度も繰り返し体験したおかげで、私の人生観・世界観は、日本人よりも華僑に近い感覚になっているようです。
だから逆に、集団の利益を最優先に、まわりの空気を読みながら、穏便に穏便に物事を進めるというのは、私にはできないワザなのです。
…そんなことはさておき。
本書を読んで、私も将来的には「理財」ということを意識してみようと思ったし、5章で紹介されていた「家書」というものは、私も自分なりに作って、子どもに伝えようと思いました。
家書
「家書」とは家庭内で伝えていく生き残りの秘伝みたいなもので、他人には教えないものだそうです。なぜ教えないかというと、おおっぴらに言ったらひんしゅくを買うような、不謹慎な内容だからです。いわゆる「みんな思ってるけど誰も言わない真実」ってやつ。
どういう人間がインチキで、どういう人間が信頼できるか、とか。
お金を儲けるというのは、お給料をもらうのと、どう違うか、とか。
自営業をやっていると分かってくるいろんなノウハウというか「観察結果」みたいなものが私にも多少は溜まりつつあるのですが、それをまさか子どもに伝えるなんて、今まで、まったく頭に浮かびませんでした。
どこかで、子どもにはそういうドロドロした話はすべきでないと思っていたかもしれません。
でも考えてみれば、子どもにこそ、そういうノウハウを伝えて、リスクをとりつつ自分のやりたいことを切り開いていく生き方ができるように、手助けすべきですね。
私も、まだまだ華僑的リスク管理が徹底していなかったなーと、ちょっぴり目からウロコ。
いざ明文化しようと思うと、けっこう難しいけど。
でも、何かノートにメモをためていくと、けっこうまとまるかも。
家書は門外不出なので、公開は、しないんですけどねw
コメント
[…] 先日、こちらのエントリーで書いた本ですが… [本]華僑流 おカネと人生の管理術 / 宋文洲 […]