Dropbox創始者と、元・宝塚総支配人が語る成功戦略とは

Dropboxは毎年お金を払って使ってます。
バックアップと複数の端末からのアクセスのためになくてはならないサービスで、シンプルで安定してるの気に入っています。
これはその創業者が語った若者へのメッセージですが、誰にでもできそうな、いい話。

1)犬がテニスボールで遊ぶみたいに夢中になって
2)まわりに刺激的な仲間やライバルがいる環境に身を置いて
3)人生は30,000日しかないと思って

ぐずぐず考えたり準備したりしてる暇があったら前に進みなさい、という話。

計算してみたら、私は76歳まで現役でがんばれると思うので(!)、あと7,000日残ってた。
やりたいことはそう多くない。
きっとできるだろう。
と、思っちゃった。

万がいち途中で死んじゃったとしても、まあ最低限のノルマは果たしたし(子育てのこととかですね)、あとは自分のためだけなんで、できるとこまでいけばいいか、と。

うーん、若い頃に比べると全然、欲がなくなったですね。
抱く夢も小さくなったし。

だけど、あれもこれも欲しくて大きな夢を追いかけたからといって、それが実現したわけじゃないので、別に大きさは関係ないかな。

夢の価値は大小ではなくて、それをやるとき、どれだけワクワクしたり、理由もないのに一生懸命やったりできるか、ってことじゃないかな。

とか思いつつ。
今日も1日/7,000日 を大切に、のんびりゆっくり過ごそうと思います(爆)


そういえば昨日、買ったまま忘れていたKindle本(!)を見つけて読みました。

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面白かったですよ。
事実がテキパキと語られていて。飽きないです。

何がユニークって、宝塚の各組のプロデューサーというポジションを、経営母体の阪急電鉄の社員が務めるっていうのは驚きでした。
ちょっと前まで鉄道員だった人が転勤してきて、演目の決定やら、組子の人事やらにかかわるというのは、ちょっと信じられない話です。

でもそうやって、ある意味演劇シロウトが経営視点で全体を見ているから、顧客ニーズに敏感に対応できるのかな、と。

クリエイターだけでやってると、自分たちの表現したいものが優先されて、お客様がどういうのを見たいかって所をどん欲に追いかけられないと思う。

あと、好きなときに再演できるように作品の著作権は買い上げで、その代わりに演出家を終身雇用するとか、小道具大道具衣装などを作るのも系列会社という「垂直統合」システム。そのために長期間に渡ってノウハウが蓄積しやすく、独特の世界観を共有しやすい。
とか。

100年前の立ち上がりの時期には「広告宣伝」の一環という位置づけだったため、黒字化を求められなかったという事情もラッキーだったと書かれています。収益率より興業数で、とにかくできるかぎりたくさん上演して欲しいという圧力だったので、目先の利益にふりまわされずに、一心不乱に上演し続けた結果、今がある、と。

で、あとはAKBとの比較で、もちろん違うところもあるけど、「応援したくなるアイドル」という部分では宝塚も同じ。完成されたスターがありがたいのではなく、育っていく姿を楽しみたいファン心理、だそうです。
たしかに。

まあ、ざっと一回読んだだけなので、正確じゃないかもしれないけど、ざっくりそんな感じです。

こういう、文化的なものをビジネスにするっていうのは、売り物が製品じゃないだけに、難しいなーと思うのだけど、この本を読んで思ったのは、すべての核になるのは「宝塚の美意識」なんだなって思いました。

なんだか夢中になってやってる人たちがそこにいる。
そして、新しく入ってきた社員さんたちも巻き込まれて夢中になっていく。
そういう夢中になった人たちが夢中で創り上げる作品を見て、お客さんも夢中になる。
という良循環が起きているってことでしょうか。

大きなお金の動くビジネスではありますが、最初に儲けありきで始めたのでは、こういうことにはなかなかなっていかないと思います。

犬がテニスボールを追いかけるように夢中になって何かする。良い仲間と切磋琢磨する。残り時間を考えて励む。
宝塚歌劇と冒頭のDropbox創始者の話って、どこか共通すると思いませんか?

ともかく、お金はすごく大事で、もちろんなくてはならないものだけど、どう儲けるかより「何に使うか」(どこに、何に投資するか)が一番大事なのかなって、私も最近ようやく思えるようになりました。

時間や労力も、同様ですね。
それは、タダじゃない。
貴重な、そしてどんどん減っていく資産なのだから。

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