書き始めた作品が先に進まないので、多分、プロットがちゃんとできてなくて起きる出来事に必然性がないから不自然なんだ、と思って、おとといの夕方から、コピー用紙の裏紙なんかに、何度もプロットを書き散らし(書くたびに異なる展開になる!)、昨日の昼過ぎに自分でもわけがわからなくなって、全部を時系列に、タイムラインに書いてみたら、なんとなく整理できたので、A3サイズの方眼パッドに、清書してみた。
そしたらやっぱり、いろいろ足りないところがある。
登場人物がそういう行動をするには、いちいち理由があるのに、その背景を考えてないので、なんとなくすべてが唐突。
起きる出来事は必然というよりなりゆきで、人って不測の事態に翻弄されて生きてるものだから(つまり未来の予測が一切できない)、何かが起きるとそれに対応して次の行動を起こす。行く場所も、ここに居られない状況になったから余所へ行く、というふうに、状況に左右されるばかりであまり意味はない。
逆に、誰かが何かを「する理由」や「しない理由」のほうには非常に必然性があって、その人の価値観や心情、あるいは絶対的に「NO」なものによって、彼や彼女には、何を犠牲にしても絶対にやる、とか、どんなに得になっても絶対にやれない、やりたくない行動というものがある。
その人がなにをするかも大事だけど、何をしないかに最もその人が現れるような気もする。
なので、少なくとも主要な人物については、細部まできっちり「どんな人」か詰めないといけない。
それに加えて、舞台設定も大事。
ファンタジーなので、最初から突飛もない状況で始まるのを、正々堂々と最初から「こうなんです!」と宣言して、大きな大きな風呂敷をばさっと広げてその上ですべての人生と地球の未来を(!)描く覚悟というか、何を思われても笑顔で中央突破、みたいなテンションも必要。
…などとつらつら思い、足りない課題をメモに書いたあたりで「あとは明日にしよう」っと思ってテレビをつけたら。
この番組の後半部分をやってて、なんとなく見ていたら涙が出た…。なんか感動して(^^ゞ
番組情報 – 魔法の映画はこうして生まれる ~ジョン・ラセターとディズニー・アニメーション~ – NHK
内容の要約はこちらに
[魔法の映画はこうして生まれる〜ジョン・ラセターとディズニー・アニメーション〜]の番組概要ページ – gooテレビ番組
見たのが途中からなので話の流れがよく分からなかったが、絵コンテというか下絵がいっぱい、いっぱい、いっぱい並んでて、何度も何度も線を書き直した様子とか。
スタッフがたくさん集まって、壁一面のメモを貼って、ストーリーボードの検討をしていたりとか。
髪の毛の一本一本を揺らせてる人や。
とにかく、細かいところまで徹底的に、何度も何度も何度も、ああでもないこうでもないと考えてやり直して、絶対に妥協しない、最後まであきらめない!
そんなアナログで膨大な作業の果てにディズニーのアニメが完成しているって、私、知りませんでした。
アニメだから絵を描き直すとかはもちろんアリだと思ったけど、絵だけじゃなく、あらゆる部分について、試行錯誤をくり返しているって…。
ラセターは、アニメ映画を作るのは迷路の中を行くようなもので、出口が見えない不安との戦い、と言っていて、ああほんとにそうなんだなって。世界一の、エンタメ映画の最高峰のディズニーでも、そんなふうに地を這うような作業をくり返して作品を作っているとは、知りませんでした。世界最高峰のプロが集まってるから、もっと簡単にやれてるのかと思ってました。
というか、世界最高峰のプロがそこまでやるから、一流なのかも。
普通はそんなにがんばれないし、がんばろうにも予算がないとか、時間がないとか、あれこれ言いつつ、そこまでやりませんよね。
でも、クリエイターが一流でも三流でもファンタジーが持つ価値は普遍。
制作者の怠慢で良いものが作れないのは、ファンタジーの神様との約束が果たせないという意味で、失格ですね。
売れる売れない以前に、ファンタジーの神様に恥じないものが作れるように、自分の100%を投入して、それからさらにもう一段、二段、ブラッシュアップして、当初の自分の能力の120%を出すくらいで、ようやく、普通のレベルって感じでしょうか。
世界のレベルはすごい。
天才と言われる人も、きっと、常人にはできない努力をするから天才の域に達したんだ。
私もその域に達するってことが、この一生の間に起きるだろうか。
今は無理って思うけど、今日、明日、あさってと、1日の時間をどう使うかで、1年後、3年後、5年後と、まったく違うレベルの自分を発見することが、できるかも。
…と、ほんとに勇気をもらって、やる気いっぱいになったのですが、一晩あけたら、頭の中はまた白紙で(O.O;)(oo;)
やる気のないモードというか、がんばらずにまったりするモードがデフォルトになってるので、やる気スイッチが入るまでが大変です。
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