【読書】藤沢周平「蝉しぐれ」で泣く

来年2月のこの公演(『若き日の唄は忘れじ』雪組 | 中日劇場 | 宝塚歌劇)の予習として、原作の藤沢周平の蝉しぐれ (文春文庫)を読みました。
近くの本屋でたまたま目についたので。

泣けました。
…地味に。

ヒロインは全編を通して主人公の行動の動機としてバックグラウンドに存在しつづけているものの、実際に登場するのは最初と最後の数シーンのみ。
宝塚版では娘役トップさんの出番を増やさないといけないので、大幅にリメイクしてあるんでしょうね、きっと。。
再演だそうなので、見た人は知ってるのでしょうけど、もちろんアタシは初見です。。

NHKのドラマになっていたせいか、なんとなくストーリーを知ってる部分がありました。
も・し・か・し・た・ら、本棚の奥を探すと同じ本があるかも…(あえて探さずにおこう)

もし以前に読んでいたとしても、今回読み直して、やっぱり、藤沢周平ってすごいなと、感動しました。
時代劇なのにハラハラどきどきする展開で、飽きさせずに最後まで読ませるし、
切ない恋心が、いやらしくなく甘酸っぱく描かれていて、日本人男性が書く恋愛ものとしては品があるし、
場面や風景の描写が叙情的で、しっとり美しい日本の風景が脳内スクリーンに再生されるし、
それでいて、武士らしい筋を通す男の生き方、男の美学みたなものが、立派に描かれていて。

すばらしいです。

かと言って、他の作品まで読み進めたいかどうかは…微妙。
なんと言っても数が多すぎ(・・;)
とりあえず図書館で借りて読むのがいいかな。
藤沢作品は、廃刊になって読めなくなるようなことは絶対にないだろうから、また読みたくなったら図書館へ行けば。

図書館といえば、図書館でも電子書籍を扱うようになるかもしれないような話をどこかで読んだけど、それってどういう仕組みになるんでしょうね。
自宅にいながらにして読みたい本を無料で借りれるなら(たとえば2週間の期限付きで閲覧権限をもらえるようなカタチで)、ほとんど本がそれで良くなって、電子書籍を買う人なんかいなくなるような気がしますが。
それこそ、数に限りがあるわけでもないので、読みたいときに何度でも借りたらいいですもんね。。

読者サイドとしてはこんなありがたい話はないけど、これでは出版社も販売スタンドも総倒れになりそうですね。

…とかよけいな心配をしている場合じゃなくて。

今日は30日でいろいろやることがあります。
今日中におせちが宅急便で届くはずなので受け取らないといけないし、掃除は明日するとして、ある程度買い出しもしたいけれども、できれば筆文字新作のサンプルも作りたいし、だけど雨が降ってて外に出るのがおっくうだし、さてどうするかな。

年末、大寒波もつらいけど、雨も迷惑ですね。からっと晴れててほしいわー。

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