この記事は2012年3月15日に書いたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください

「3月11日のマーラー」を見て、クラシック熱にかかる

NHKのページはこちら NHKネットクラブ 番組詳細 3月11日のマーラー

3月11日の震災当日、予定されていたコンサートを行った楽団員と、混乱の中をそれでも会場に足を運んだ少数のファンの話です。すごく感動的だったので、再放送とかオンデマンド放送があったらぜひご覧になるといいと思います。
あの日、苦労して会場にたどり着いたファンは、地元の、ごく普通の住人で、年に数回、オーケストラの演奏を聴くのを何よりの心の支えにしているような、人たちでした。

楽団サイドの、ひとりでもお客さんが来てくれた限りは演奏するという姿勢もすごいけど、最後の1小節でも聞けたらいいと思って何時間も街を歩き続けた女性とか、まじ感動です。

どうして音楽にはこんなにも、強く人を惹きつける力があるんでしょう。
ダニエル・ハーディングというイギリス人の指揮者はすごく若い人なんだけど、音楽を演奏すること、聞くことに対する100%の確信を持っていて、どんな状況でも音楽といっしょにいたら乗り越えられるって言い切っていたのも、すごいなぁと。

その次の日だったでしょうか、心が癒されて、気持ちが明るくなるような番組を探してチャンネルを変えていたら、「のだめ」の最終楽章をやっていたので、何度目も見ているのに、また、最後まで見てしまいました。

その中でもまた、人はどうしてこんなに音楽に惹きつけられるんだろう、って思いました。

それで、iTunesのストアで、のだめに出てくる曲とか、昔、好きだった曲とか、昔よく名前を聞いたピアニストとかの演奏を試聴していたら、辻井伸行×佐渡裕の「ラフマニノフのピアノ協奏曲2番」でうっかり涙が出そうになりました。ちょうどいちばん盛り上がる部分を試聴用音源にしてあるところが憎い。

感動的ではあるものの、もう少しテンポが速くてキリッとした演奏のほうが好きかなーと思って、結局、それは買わずに、古い、アシュケナージのCDを買いました。

クラシックのCDって安いのが多いんですね。
音源が古かったり、何度も発売されていたりするせいかな。
このCDの演奏も、いったいいつの演奏バージョンなのか、ライナーノートを見てもよく分かりません。

そうした詳しい情報は、販売元の情報よりも、Amazonの書評のほうが、頼りになります。
Amazonの書評って、本の場合はみんな思ったことを書いてるだけですが、クラシック音楽の場合は、感想の他に、ディープなファンの方でしょうか、録音された日時や場所、作曲家の背景まで、事細かく書いてくれてる場合があって、ちょっとした音楽雑誌みたいで参考になります。

クラシック音楽は、荒らす人がはびこるようなジャンルでもないので、今のところ、正しく知の集積がなされているかも。

でもそれで、今回、思い出したんですが、私、その昔、けっこう本気のクラシックピアノ教室に通わされて、将来は音楽科へ進学するんだとか親とピアノの先生の間で決められていて、だけど絶対音感とかないし、楽典ぜんぜん分からないし、泣きそうになっていた…というか、毎日泣きながら、練習していた子ども時代だったんです。

めまいがするほど単調な音階練習とか、全然弾けないソナタとか、譜面を見てもメロディーがどこにあるのか分からない曲とか。

ある年の発表会では、確かモーツアルトだったと思うんだけど、似たようなメロディーの繰り返しが続くソナタを弾いてる最中に、どこまで弾いたか飛んで、頭が真っ白になって、数分間立ち往生するという失態まで体験して…。

中学1年生で、岐阜県に引っ越してその先生の所に通えなくなって、ようやくピアノから解放されたのですが、ほんとうに、やっている間中、自分が何を弾いてるか、全然分かりませんでした。

私としては、どうせ弾くならショパンやリストやドビュッシーみたいな華麗な曲を弾きたいと思っていたのだけど、まず、誰にも意見を聞いてもらえなかったし、先生の方針で「受験のためには正統派を弾かないと」とか言われて、モーツアルトやバッハばっかり弾かされていて、正直、退屈だったんです。。
大昔の宮廷音楽って感じで。

ていうか誰が音楽科を受験するって?
誰も言ってねーし。
って、今どきの子だったらそう言うよね。
とりあえず、何かの間違いで音楽科に入れられずに済んで本当に良かった。
だって、やってることめちゃくちゃ難しいんですよー。
ハ長調の音楽を三度上げて何とか調に変えて弾けとか。
さらにそれを譜面に書けとか。
意味わかんないんだもん。

…というわけで、4歳から14歳まで10年に渡って、ほぼ毎日練習してきたピアノは、私にとって「世にも不快な思い出」でしかなかったのですが、さすがに30年もの時間がたってみると、嫌だった思い出も薄れて、純粋に音楽を楽しめるようになったみたいで、ひっさしぶりに聞くピアノ協奏曲が、胸に沁みるではありませんか!

年を取ったのかなぁ。

ちょっと調べてみたところ、名古屋には「名フィル」というのがあって、頻繁に演奏会をやっているのですが、思ったほど高くはないようなので、よさげな曲目が演奏される時があったら、ちょっと出かけてみようかなーと思った次第です。

19世紀の音楽って、作曲家はみんな死んじゃって新作を書かないので、わりに限られた世界なんですよね。
いろいろ調べて、演奏家ごとに聞き比べるなど、マニアックな楽しみ方ができるジャンルだと思います。

そのへん、宝塚と共通する部分があって、長く楽しめる趣味になりそうです。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク