もしも2009年にWordBenchがなかったら

今回は、WordPressラブ記事です。
WordPressって何って方はパスしてオッケー。

先日、このような記事が出て…
サービス終了のお知らせ | WordBench

サイトオーナー(という立場?)のMiyoshiさんご自身のこちらの記事を読み…
WordBench の10年 – iDeasilo

それについて、facebookでたくさんの人が思いを公開するのを見て、ミーハー体質な私としてはぜひ参戦したい!というただそれだけの理由で、WordBenchありがとう!な記事を書きたいと思います。

告解その1:WordBenchを地域コミュニティ活性化ツールだと思い込みました

結論から言うと、WordBenchはMiyoshiさんのひとつの思いからスタートしたオンラインコミュニケーションツール、あるいはサイトである、というのが真実だったようです。

それで、私は最初っからすっかり勘違いをしていたんだ!ということが今回明らかになりました。

2009年4月のWordCamp東京でWordBenchのことを聞いたとき、私はそれを地域コミュニティを活性化するためのオンライン掲示板だと、まさしく100%誤解しました。
まだこの時点では自分にはさほど関係ないと思っていたようですが。

WordCamp 2009 Tokyoに参加しました!

しかし、後日、2009年8月のOSC名古屋に、名古屋のオープンソース勉強会・コミュニティとして参加しようと思ったとき、WordBenchのことを思い出し、wordbench.orgに管理者として登録し、OSCにWordBench名古屋としてブース出展とセミナー参加をしました。

それから、何回かWordBenchとして勉強会をやったのかどうか記憶が定かじゃないけど、はっきりしてるのは翌2010年の4月、WordCamp名古屋をやろうという話が出て…それからあとはみなさんご存じの通り。

WordCamp Nagoya 2010
WordCamp Nagoya スタッフ一同

告解その2:WordBenchを個人的な動機で利用しました

しかし、そもそもなぜ私は2009年のOSC名古屋にコミュニティとして出展しなくてはならなかったか。
そこは私の個人的事情です。

2001年以前は専業主婦だったのが、2001年に突然、夫がひきこもって仕事をしなくなり、一家4人の生活をどうするかというところに追い込まれて8年目。独学で覚えたHTMLとCSSで細々とフリーランスでWEB制作をしていることに限界を感じて、なんとか安定した地面のあるところにたどり着きたいと、模索していた時期です。

経験も人脈も知名度も技術もないのですから、止まっていたら何も起きません。
自分から動かなかったら、何も起きず、死あるのみ。
この時点で子どもは高校と中学。これからお金がいる時期です。
小さな勉強会をいくつも開催し、いろんな人に出会い、なんでもいいから何かチャンスを掴みたい。そう思って必死でした。
当時の自分を思うと気の毒で泣けてきます。

2006年には某有名オープンソースCMSの勉強会を1年運営し、カンファレンスの運営にも参加。
2007年にはセカンドライフにハマって、やはり勉強会を運営、念願の書籍執筆にも参加できました。しかしブームは過ぎ去り、勉強会にも人が集まらなくなって、2008年にもろもろ閉鎖。

次は何をしようか…と思っていたところで、前年申込に間に合わず参加できなかったWordCamp東京が2009年にも開催されると知り、ひとりで参加し、そこでWordBenchの存在を知り…あとは上に書いたとおりの展開に。

すでにそれまでの経験で、何もないところから勉強会を立ち上げるのは大変って知ってたけど、WordPressにはBenchがあったから。
Benchがあったから。
それはもう渡りに船。
猫にまたたび。
利用しない手はないじゃありませんか。

というわけで、私は個人的事情でWordBenchを利用しました。はい。

…でも、楽しかった。
もしBenchをやってなかったらWordPressの日本語化チームやプラグイン・テーマ作者と知り合う機会なんてまるでなかった。

他にも、Benchがあったから知り合えた人はいっぱいいます。
WordBench福井+WordBench名古屋な週末 – レオナルド社長の編集日誌 | カウベル・コーポレーション

そして、私の人生、最初で最後の胴上げ

というわけで、私にとって、WordBenchとWordCampはつながっています。
そのCamp名古屋の写真にこういうのがあります。

宙に舞う IKUKO 監督

名古屋で初めてのWordPressのカンファレンスWordCamp名古屋が、みなさんの大活躍で大成功に終わった、その懇親会で、わたくし、後にも先にも生まれて初めて胴上げをしてもらいました。

びっくりしたし。

実際、この時はもう前日からの準備と当日のあれこれで疲れちゃってて、あらま〜って感じしかなかったのですが、今、この写真を見ると感動ひとしおです。

専業主婦あがりで、キャリアも技術も人脈も何もなく、1年間まるっと無収入だった2001年の惨めだった私。
自分の不運を嘆き人生に絶望しながらも、唯一、蜘蛛の糸のように輝くWEBというものへの希望だけを頼りに泥まみれで這い上がって、ようやく仲間と呼べる人たちに出会ったのが、この時だったんだと、今なら分かるからです。

2010年の時点で、すでに収益の柱はWEBショップに移行しており、WordPressの受託案件は扱わなくなっていたので、これ以上、WordBenchの運営にたずさわるモチベーションもエネルギーもなく、WordCamp名古屋を最後に運営をWEB業界の方たちにバトンタッチをして、私はコミュニティを離れましたが、

今も思い出すのは、東京や福井など、遠方から勉強会に参加してくれた人たちや、Campの前夜祭の深夜の生中継。

魔法のようにスタッフが揃って、奇跡のように滞りなく開催されたWordCamp名古屋。それを支えたWordBench名古屋の勉強会と、オンライン掲示板であったwordbench.orgです。今も、名古屋グループを遡ると、当時の活発なやりとりのログが残っています。
facebookもSlackもまだ普及してない当時ですから、まさにオンラインコミュニティとして機能していたと思います。

この世を離れるとき見る走馬燈にぜったいWordBench出る

そんなわけで、
WordBenchを始めたMiyoshiさんの思いから3億光年離れた私の心の中で、ひとつのWordBenchの思い出が今も虹色に輝いています。

思い出って時間がたつに連れて輝きを増すよね〜。そのさなかには必死になってて気がつかなかったことも、あとになってみると素晴らしく貴重な体験だったんだって分かったり。

その後のWordPress界隈で何が起きたかは知りませんが、2009年、2010年当時にかかわっていた人たちはその後、

・書籍を出版したり
・出版した書籍が再版を重ねたり
・有名テーマ作者になったり
・海外で活躍していたり
・コワーキングスペースで大成功していたり

と、どんどん有名になって、すごいなーと素直に思うし、WordBenchやCampにはそうして人を育てる力があるなーとも思う。

「有名になる」って、いやらしい言い方かもしれないけど、お金を積んでも得られない価値ってあると思ってて、こうしたコミュニティ活動にはそういう目に見えない価値を生み出す力があると、私は思う。

なので、今、新しいWordPressビギナーズ名古屋というイベントをやっているんだけど、ここからも、それまで生かせなかった才能を開花させる人が出てくるだろうと思って、単に、WordPressの使い方を教えて困ってる人を助けるっていう主目的だけでなく、派生的に、かかわる人たちが、自分の世界を広げられるということも、私としてはうっすら期待し、意図したりはしています。

そして私自身も、果敢に新しいことにチャレンジする人生を。

あの頃、必死に育ててた子どもたちはふたりとも就職し、家を離れて自活しています。

仕事は相変わらず不確かで、いっこうに固い地面を歩いてる感じにはなりませんが、そもそも、この世界に固い地面なんてないのかも、と思うようになりました。

しかし、子どもたちがいなくなると、子育てに隠れて押し込められていた本来の自分がどんどん大きく膨らんできて、仕事だろうがボランティアだろうが関係ない、一番貴重なのは私の人生時間で、限られたこの時間を何に使うか、その時間をどんな気持ちで過ごすか、それが何より大切で、そこに一切の妥協はしないという気持ちになっています。

なので、今後、何があろうと、自分がこうありたい、こういうものを作りたいと「思ったら」即、それを実現したいと思います。

ですから、今回、冒頭にリンクしたMiyoshiさんの文章を読んで、具体的に何があったかは分かりませんが、Miyoshiさんが、自分が始めたものを終わらせたいと思うなら終わらせたらいいし、そこに何の問題もないように思います。

ただ、私は、Miyoshiさんがご自身の違和感を我慢してくれている間に、プラットフォームに便乗する形でいろんな楽しい体験をすることができて実にラッキーだったと(笑)
そう思い、関係者一同様に感謝申し上げるのみです。

まったくもって、その他のオープンソースコミュニティではなんの発言力も持たないであろう、ノンプログラマーの、エンドユーザーの私のようなものでも、受け入れて、イベント開催に協力してくれたみなさんのことは、一生忘れません。
それが私にとってのWordBenchでした。

まじめな話、こんな、開発者じゃない人も勝手に参加できちゃうコミュニティサイトを、半ば公共的に運営するようなオープンソースコミュニティって、他にないと思う。
そこがWordPressらしさだというふうにも、私は捕らえていました。
でも当然ながら時代も変わり、ニーズも変わり、規模も想定以上に大きくなってしまって、当初の方針で運営できなくなるのは致し方ないことです。

でももし2009年時点でWordBenchがなかったら、私は自力でなんとかOSC名古屋には出たかもしれないけど、WordCamp名古屋をやろうなんて話には絶対ならなかったし、そしたら、私の胴上げも起きませんでした。

Campをきっかけに出会ったたくさんの人たちとも知り合わず、それ以後の名古屋の勉強会もなかったかもしれません。もちろん、今、ここでこうしてビギナーズの受付とかやってなかったはず。

それってもう、私とは違う、別の人の人生です。

というわけで、最後になりましたが、長いこと、WordBenchサイトともろもろコミュニティの運営をされていたチームのみなさん、ありがとうございました。
今後もますます、WordPressコミュニティが活発に、繁栄しますように!

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